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12月20日 池の小屋 窒息寸前の朝駆け

PENTAX K-7
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20日、日曜日。週後半からの寒波にて九重は積雪しているらしい。ライブカメラで見る九重はいつもガスの中だが、それでも予想は付く。
予報は曇りだが、このチャンスは逃せない。ひょっとしたら雲間からのご来光にピンクに染まる冠雪の連山が撮れるかもしれない。
そう思うと居ても立ってもいられない。今回はam1時過ぎに山下さんを自宅に迎えに行き、途中の凍結路にビビリながらも牧ノ戸へ。
本来予定では大船の予定だったが、撃沈の確率が高い山行では大船は遠すぎる。素直に牧ノ戸コースへ変更した。

途中瀬の本でのトイレ休憩で見たような車が止まってるのを確認後、牧ノ戸着。ボッチさんの車が止まっている。ボッチさんも前日の大船予定を
天候不良の為、今日に変更していた。

小国ぐらいまでは星空も覗いていたはずだが、牧ノ戸は例によってガスで視界不良。時折突風も吹き、一人なら間違い無く朝駆けは
断念する天候だが、3人で一縷の望みに賭けて4時前に入山した。













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新雪が積もり、サクサク気持ちが良く歩きやすいコンクリート道を、それでも息を切らせながら登り第2展望台まで。例の温度計は-6℃。
牧ノ戸での車載外気温計も-6℃だったが、それでも風が無いとたいして寒さを感じない。が、一旦風が吹いて来ると防寒している体はそう
でもないが、露出している顔がピリピリ痛い。ズルズルになった鼻を拭こうと手袋をとると指先がすぐ悴んで痛くなってくる。九重でもこんな
ふうだから、富士での片山右京氏達の寒さはいかほどだったのか、筆舌に尽くしがたいものだったんだろう(合掌)。

トレースを見ると今日は先行者は無い様だった。軽快に登る山下さんを僕とボッチさんでやっとこ追いかけ、西千里まで来ると風が強く
一気に体感が下がった。風で雪が吹き飛ばされて土が露出した登山道はカチコチだが、周囲の山はまったく見えない。星生崎下の岩場を
越え、避難小屋へ。

5時半になってもガスは収まらず、久住避難小屋で待機するボッチさんを残し、二人で池の小屋まで前進する。途中、雪とガスで道を
失い、通常の登山道よりずいぶん手前から池の小屋へ。すると小屋の入口付近でヘッドライトの明かりが見えた。先行者が居たんだ、と
思って小屋に着いてみてビックリ。巨大なテントが入口を塞いでいた。



(この事については書きたい事は山ほど有るが、以前テント泊について書いた時に嫌な思いをしたので今回は割愛する。但し、理由を聞いた
上での主観だが、言う人毎にバラバラで確信犯としか思えない。とても九重でビバーグするような人達ではなく、山岳会のベテラン風だったが・・・。
前回僕を批判したブログの持ち主と同じ九州外の県の、某山岳会みたいだった。)



何とか小屋内に入れてもらって一安堵。外は風の通り道で強風が吹いていた。

今日ここに来た目的は新しくなった池の小屋での「焚き火」だ。師匠も確認済みで小屋内だったら焚き火可、と言う事なんでホントに寒い朝駆け
時にどれぐらい有効なのか確かめたかったからだ。準備が良い事に山下さんが液体着火剤を持参していてテントが撤収されるのを待って
準備してある薪に火を着けた。

最初は順調に燃えてほのぼのとした暖かさが小屋内に広がったが、山岳会の人達が出発した後でやっぱり予想通りの事態に。わかってはいたが
小屋は換気に問題が有り、生木に近い薪が燻り始めるともう大変な事態に。目は痛いは、息は出来ないは、外は寒いはでニッチモサッチモ
いかないようになり、消火用に置いてあるポリタンクの水を掛けようとするも凍っていて役に立たず、二人で何度も外の雪を抱きかかえて来て
火に投入し、やっとの事で消火した。結論から言えば「池の小屋での焚き火は無理」止めといた方が無難だろう。




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何とか換気が出来、小屋で7:30まで待機。日の出の時刻もうっすらと明るくはなったが、相変わらずのホワイトアウト状態で、中岳はおろか
御池も見えない。山頂もすごい風だろうと、登頂を諦めボッチさんが待機している久住避難小屋へ戻った。御池は凍結していたが、まだ上に
乗るにはちょっと勇気が要りそうな感じだった。




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小屋に戻って3人で晴れるまで待機する。(ただもうほとんど諦めの境地だったが)

9時近くになって知った顔が登って来た。まず黄昏のカメラダマンさん、続いてマスター
しばらく談笑し、完全に青空を諦めた僕らは先に小屋を後にした。




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この日見れた唯一のピーク、と言っても薄っすらとした星生崎だが。




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特に撮るものも無く、青空が有れば全く違った景色になるのに、ブツブツ言いながら、それでも樹氷なんかを撮りながら下山した。
下山中、ケルンの広場でmiko☆さんと遭遇しご挨拶した。(相変わらずの人見知りでスイマセン)





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11:30、無事下山。富士山の遭難で心配していた家人にTELし、凍結しているやまなみをソロソロ下り、帰宅した。

今日は風邪引いたのか、午後からちょっと熱っぽく、鼻水とくしゃみが止まらない。23日は雪が残っていれば青空バックの写真が撮れそうで
用事をスッポカシてでも、家人に激怒されようとも、どうにかして行こう、と思っていたが、ピンポイントを見れば曇り予報に変わっている。

ちょっと安心した。(どういう意味かはボッチさんのみぞ知る)(^^ゞ